よく分かる水耕栽培

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よくある質問

水稲除草剤バサグラン500mlは、10アールに対して希釈水量70~100リットルで使用となっていますが、噴霧器に水20リットル入ります。原液は何mlで使用すれば良いでしょうか?

使用登録上では使用量10アールあたり原液500ml~700mlです。

噴霧器の水量が20Lであれば、原液100ml~140mlが適正濃度です。

10アールあたりに使う水量は100リットルが一般的な目安となりますので、計算しやすい10アールあたり水100リットルでバサグラン液剤500ml(1本)と考えると分かりやすいと思います。もう少し濃く使用するとなると、水100リットルに対してバサグラン液剤700mlが限界の濃さになります。水20リットルの場合ではバサグラン液剤100ml、濃く使えば140mlが適正な使用量になります。

田植え後、一週間以内に行う除草作業ですが、粒剤、フロアブル剤、ジャンボ剤はどう使い分ければよいのですか?

本田の場合であれば「効果」、「省力」の二点の面で使い分けができます。

粒剤…散布後3剤の中で最も早く水田土壌の表面に吸着して処理層を作るので、一般的に効果は高いと言われています。
フロアブル剤…畦畔から原液を垂らすだけなので、重い動力散布機などを背負って散布する作業が無くなるので省力的です。
ジャンボ剤…パック形状になっているので、畦畔から投げ込むだけで完了しますので省力的です。
上記や価格等を参考にして自分にあったものを使用すると良いでしょう。効果の面では、条件の良い圃場が基準となりますので、水持ちの悪い水田や、代搔きが丁寧でない場合などは効果が発揮できない場合がありますので注意しましょう。

田んぼにアオミドロのようなものが発生しますが、良く効く除草剤はありますか?

「アークエース1キロ粒剤・3キロ粒剤」や「クリアホープフロアブル」など【ACN】成分が含有されている除草剤が効果的です。

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水田には藻類の代表として「アオミドロ」や「アミミドロ」、また水田土壌表面に発生する珪藻類・藍藻類などが光合成により発生した酸素の気泡の浮力で、表層土壌ごと持ち上げる現象の「表層はく離」という現象が見られます。

アオミドロ

この「アオミドロ」や「表層はく離」は増殖すると水田の水温を下げたり、除草剤の効果を減少させたりとなかなか厄介な症状です。両方に効く除草剤の成分としては、「ACN」という成分で、商品では「アークエース1キロ粒剤・3キロ粒剤」や「クリアホープフロアブル」などが効果的です。

最近、ホタルイという雑草が多くなってきています。どのような除草体系が良いのですか?

カヤツリグサ科のホタルイ属の植物のなかで、「ホタルイ」と呼ばれている水田雑草には、ホタルイ、イヌホタルイ、タイワンヤマイ、コホタルイなどがあります。

カヤツリグサ科のホタルイ属の植物のなかで、「ホタルイ」と呼ばれている水田雑草には、ホタルイ、イヌホタルイ、タイワンヤマイ、コホタルイなどがあります。このなかで、全国的に最も普通にみられる雑草がイヌホタルイです。ホタルイに効果の高い成分としては、近年注目されているアルテアと呼ばれる新成分「メタゾスルフロン」や「メソトリオン」などが効果的です。条件の良い圃場であれば、移植同時もしくは移植後に初期除草剤を散布して初期発生を抑え、2回目には初中期一発剤を散布すると比較的高い確率で発生を抑えることができます。※各商品の登録内容を確認の上ご使用ください。

SU抵抗性雑草って具体的にどんな雑草ですか?

SU抵抗性雑草とは、本来SU剤で防除可能であった雑草の中から出現したSU剤に抵抗性を持った雑草です。

SU抵抗性雑草とは、本来SU剤で防除可能であった雑草の中から出現したSU剤に抵抗性を持った雑草です。現在では、アゼナ類・ミゾハコベ、キカシグサ、イヌホタルイ、コナギ等で抵抗性の出現が報告されています。

育苗期間に白いカビのようなものが出ます。どのような対策をすれば良いのですか?

種子消毒剤では「スポルタック乳剤」=いもち病、ばか苗病、ごま葉枯病、「スポルタックスターナ」=ばか苗病、ごま葉枯病、もみ枯細菌病、褐条病、苗立枯細菌病、いもち病、また、苗立枯病に「ダコニール粉剤」、「タチガレエースM粉剤」などがあります。

水稲の育苗期間においてカビ状の病原菌では数種類あり、主に生育期間別に高温多湿、低温、播種密度や乾燥・過湿、PH条件などの原因で発生します。種類としては、いもち病、ばか苗病、苗立枯病などの糸状菌(カビ)による病害と、もみ枯細菌病、苗立枯枯細菌病などの細菌性の病害があり、病原菌では、リゾープス菌、フザリウム菌、トリコデルマ菌、リゾクトニア菌、ピシウム菌などがあります。対策としては、上記の原因要素を取り除くことと、薬剤では、箱消毒剤の「イチバン」=リゾープス菌、種子消毒剤では「スポルタック乳剤」=いもち病、ばか苗病、ごま葉枯病、「スポルタックスターナ」=ばか苗病、ごま葉枯病、もみ枯細菌病、褐条病、苗立枯細菌病、いもち病、また、苗立枯病に「ダコニール粉剤」、「タチガレエースM粉剤」も効果的です。※各商品の登録内容を確認の上ご使用ください。

早生品種に病気がついて困っています。効果のあるものを教えて下さい。

いろいろな病気がありますが、主な水稲本田の病気として「いもち病」、「稲こうじ病」、「紋枯病」などがあります。

いろいろな病気がありますが、主な水稲本田の病気として「いもち病」、「稲こうじ病」、「紋枯病」などがあります。症状としては、「いもち病」では6月上旬頃の比較的早い時期に発生する「葉いもち病」、また7月中~下旬頃から発生する「穂いもち病」があり、その時期に合った防除が必要です。「稲こうじ病」では出穂期前に降雨量が多いと発生が多くなり、籾に黒いダンゴ状のような塊ができます。「紋枯病」では、6月中旬頃より発生し、高温期に多くなります。前年発生した圃場では発生しやすく、病斑は周辺部が褐色、内部が淡褐色のだ円形で、最初は下部の葉鞘にでき上位に進展しひどい時には葉や穂も枯らします。防除方法としては、育苗箱施用、側条施用、水面施用、茎葉散布がありますのでそれぞれの症状に合った薬剤を、登録内容を確認の上ご使用ください。

春先の色々と忙しい時期に、畦畔の除草がおっくうです。何か楽なものはありますか?

長期間雑草を抑制する除草剤として、「カソロン粒剤6.7」があります。

この除草剤は、スギナに高い効果を示し長期残効性がありますので、雑草の種を殺種し、雑草の発生を長期間抑えます。特徴としては成分の土壌吸着が良く、処理部分にだけ効果が出ます。吸着されれば上下左右に成分の移行はほとんど無いため、粒剤スプレイヤーなどで散布ムラの無い様に使用してください。最適な散布時期としては、11月~12月に処理をするのが理想で気温が低くなってから使用してください。気温の高い時期に使用すると成分がガス化して、処理層が出来ずに効果ブレの原因になります。

クログワイの生態を教えて下さい。

カヤツリグサ科の水田多年生雑草で難防除雑草です。

塊茎から発生するため、発生時期が他の多年生雑草より遅く、しかもすき床近くの深部からも発生してくるため、長期間に 渡って発生が見られます。発生始めには針金状の茎が立ち、続いて中空の茎が出て株になります。同時に地下茎が伸びて旺盛な分株を繰り返した後、夏に茎先に花穂ができ、秋に地下部に多数の塊茎を形成します。この塊茎が主として翌年の発生源となり、一般に塊茎がトラクターのロータリー部に付着するなどして伝播します。 クログワイの発生が多いと水稲の分げつが抑制され、水稲の穂数が減少し登熟歩合が低下するなどの被害が出ます。クログワイには、メタゾスルフロンを含む「アールタイプ」や「アクシズMX」などが効果的です。

カメムシの予防適期を教えて下さい。

出穂10日前~出穂期の薬剤防除では、「キラップ粒剤」などが残効も長く効果が高いです。

斑点米カメムシ類はイネ科植物の種子を好みます。畦畔雑草から本田への侵入、またヒエの穂やホタルイの小穂などからカメムシを誘引する場合もあります。本田除草、畦畔除草を入念に行ってカメムシの侵入を防ぎます。発生時期としては出穂期~登熟期が最も発生が多く、予防適期では薬剤によって異なります。出穂10日前~出穂期の薬剤防除では、「キラップ粒剤」などが残効も長く効果が高いです。穂揃い期では同剤の粉剤やフロアブル剤などを直接散布して防除します。

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