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雑草の対策


水稲栽培において最もやっかいな問題と言っても過言でもない「雑草」。
ここでは雑草について画像一覧を掲載しましたので、スマートフォン片手に圃場で確認をしてみて下さい。

水稲の雑草一覧

ホタルイ

全国に分布し、ごく普通に発生する。種子は深い休眠性を持ち、冬から春に低温などで覚醒し15℃以上の湛水条件下で発芽する。近年、難防除雑草として分類され、土中での寿命は10~20年と長く、有効成分の含有された初期剤、一発処理剤、後期剤を適期に処理し、次年度の発生を抑制する必要がある。

  

ノビエ

全国に分布し本田にごく普通に発生する。水稲ではメジャーな雑草で「ヒエ剤」と呼ばれるノビエに有効な除草剤が使用され、その処理時期は通常ノビエの葉齢で示される。雑草自体はヒエ剤が多様化して甘く見られがちだが、一般的に㎡あたり過密な20本では、移植と同時に発生した場合、減収率で19%と馬鹿にならないので注意が必要。

  

クログワイ

北海道を除く全国に分布し、直径1cmほどの黒色球形の塊茎から萌芽する。地表下30cmからでも萌芽し、萌芽期間は長く水稲移植後30日以降にも及ぶ。難防除雑草として分類され、発生初期の生育を抑制する成分を含有する除草剤の組合せを数年間連用する事が重要。

  

アシカキ

北海道を除く全国に分布し、畦畔や水路に普通に見られ、しばしば水田に侵入する。数mに及ぶ長い茎を伸ばし、節から発根して繁茂する。水田内の防除はもちろんだが、畦畔からのこまめな除草も効果があり、侵入抑制に力を入れる事が重要。

  

コウキヤガラ

全国に分布し、海岸に近い水田に主に発生する。通常塊茎から発生し、塊茎は直径2cm程の球形で硬い突起を持つ。塊茎は10℃以上、湛水から畑状態の土壌水分下で萌芽する。発生初期の生育を強く抑制する成分を含む除草剤を使用し数年間連用する事が有効。

  

イボクサ

全国に分布し、種子は湛水条件下ではほとんど発芽しない。種子は気温8℃以上で発芽可能とされ、耕起前に発生した個体が耕起・代かきでの埋没が不十分な場合や、地表近くに浮上した茎切片から再生して生育する。やや多肉質で晩秋まで枯れない為、繁茂するとその重みでイネを倒伏させたり雑草害をもたらす。

  

オモダカ

全国に分布し、暖地より寒地、寒冷地に多く、塊茎からの発生が問題となる。直径0.5~1cmの球形でくちばし状に長く伸びた芽を持つ塊茎から通常一つの幼植物が萌芽する。幼植物は数枚の広葉形葉の後にヘラ形葉、次いで矢尻形の成葉を出す。分株は作らない。

  

クサネム

北海道を除く全国に分布し、湿潤な畑地でも発生する。種子は湛水条件下では発芽しないが、湿潤条件では土中8cmからでも発生する。莢の節片中の種子が水面に浮上して発芽し、根を伸ばして定着する。こうした発芽特性の為、水田では畦畔沿いや浅水管理の場合は中干し期間に発生が多い。

  

コナギ

北海道南部以南の全国に分布し、ごく普通に発生する。種子は湛水下で良好に発芽し、気温15~16℃で地表下1cm以内の層から出芽する。幼時では線形葉を出し、後にハート形の葉身を着ける。窒素吸収が旺盛でイネに大きな雑草害を及ぼし、裸地では1個体7,000粒の種子を生産する為、適応した除草剤が重要。

  

アゼナ

全国に分布し、ごく普通に発生する。種子繁殖する広葉一年生雑草。種子は湿田条件では5年程度で死滅するが、乾田条件では15年以上生存する。スルホニウレア系除草剤に対する抵抗性をもつ生物型がアメリカアゼナと同様にほぼ全国的に見られ、有効な一発処理剤を使用するか、または中・後期剤を使用して防除に努める。

  
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